2017.03.23
 

クライアントアクセスとは、ピーコムとは(主に呼称について)

Question

IBM iを使うためのソフトのことがよくわかりません。PCに導入している製品名はIBM i Access for Windowsのはずですが、クライアントアクセスと呼ばれていたり、人によってはピーコムと呼んでいます。5250といわれたこともあります。名称の違いについて詳しく知りたいです。

Answer

まずは5250という言葉から説明していきたいと思います。
IBM iで利用するいわゆる「黒い背景に緑の文字の画面」は5250画面と呼ばれます。5250画面を利用するためには、PCに5250エミュレータソフトのインストールが必要です。

では5250とは何かというと、「IBM 5250」という名前の、かつてのAS/400専用の表示装置(モニターとキーボードだけの端末。詳しくは画像を検索してみてください。)のことです。当時のAS/400はその専用端末を購入し、マシンとの間を同軸ケーブルで繋いではじめて画面を表示し操作することができました。その後、PCが普及しはじめ、PCの中にIBM 5250と同じ事ができるソフトをインストールしてIBM 5250端末のように利用するという方法が生まれました。これが5250エミュレータソフトになります。

IBM5250の販売が終了し、5250エミュレータソフトが普及した現在、そのソフトは数多くありますが、IBM製の代表的なものは3つに絞られます。IBM i Access Client Solutions(ACS)、IBM i Access for Windows(クライアントアクセス、CA)、IBM Personal Communications(PCOMM)です。

質問の内容から、現在お使いのソフトはIBM i Access for Windowsということですが、これがなぜクライアントアクセスと呼ばれているかというと、IBM iが今でもAS400と呼ばれるのと同じで、初期の製品名称をユーザーが今でも呼称として利用しているからです。「PCサポート」が初代のソフト名で、その後、IBM Client Access、IBM Client Access Express版、IBM i Series Access for Windows(V5R4)、IBM System i Access for Windows(V6R1)、IBM i Access for Windows(V7R2)と変遷がありました。クライアントアクセスはAS/400やOS/400とあわせて、CA/400と呼称された時期もあり、弊社内ではCA(しーえー)と呼ぶ人もいます。お客様と会話したことがある中では「クライアントアクセス」という名称が最も浸透しているように思います。

ピーコムですが、これはIBM Personal Communicationsのことで、略称としての正式な記載方法があり、PCOMMと書いてぴーこむと読みます。こちらの製品名は昔から一貫して「Personal Communications」です。PCOMMはエミュレータ機能およびデータ転送機能を持つシンプルなソフトであるのに対し、クライアントアクセスはそれらに加えて、ODBCドライバやOLEDBプロバイダ、iナビと呼ばれるGUIによる管理機能など多くの機能を持ちます。IBM i Accessの5250エミュレータ部分は現在ではPCOMMが元になっており、エミュレータを起動してヘルプを見ると、IBM Personal Communicationsと記載されてしまいます。そのため、クライアントアクセスを導入しているにも関わらず、PCOMMが導入されているのだと勘違いしているお客様は一定数います。今回の質問の件については、この勘違いが原因でPCOMMと呼ばれている方がいる可能性が高いです。

蛇足になりますが、メーカーのサポートを受ける際は正式な製品名を事前に確認し、伝えた方が良いでしょう。特にPCOMMはライセンス体系が異なり、OSのサポートとは料金も受付窓口も別になりますので、クライアントアクセスをPCOMMだと勘違いしていた場合、本来受けられるはずのサポートを窓口で断られてしまう可能性があります。クライアントアクセスであればOSのソフトウェアサポートに含まれておりますので、OSサポートの窓口で受付が可能です(※)。

IBM i Access Client Solutions(ACS)は比較的新しい5250エミュレータソフトです。クライアントアクセスがWindows8.1までの対応で開発を終了しているため、Windows10以降はクライアントアクセスの代替としてACSを利用することをメーカーは推奨しています(PCOMMはV12からWindows10対応しています)。こちらも発表当時から名称は一貫しており、略称もACS(えーしーえす)と決まっています。IBM i Access for Windowsをお使いの方はWindows10へのアップグレード以降はこちらを使うことになると思いますので、導入と試用をご検討ください。IBM i Access for Windowsと同じライセンスとなるためメーカーのOSサポートの窓口で受付が可能です(※)。

※有償サポート契約中のみ

参考:クライアントアクセスのバージョン簡単な確認方法(製品情報を見るとPCOMMに見える)
https://www.e-bellnet.com/category/hint/1701/1701-1.html

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