2017.4.21
 

IBM i(AS/400)の基本操作について(参考URL、キー操作、代表的なコマンド、コマンドの探し方)

Question

春からIBM iのシステム管理をすることとなり、少しずつ操作を学び始めました。基本操作のまとめはどこかにありませんか。

Answer

IBMのKnowledgeCenterというサイトで、OSバージョンごとに「システム操作の基本」というPDF(記事最下部参照)が提供されています。システム管理者向けにOSおよびハードウェアの基本的な操作を中心に書かれていますので、IBM iの管理を始められる方は是非ご一読ください。
全体的な操作内容はそちらのPDFを読んでいただくとして、当記事では基本キーの豆知識や操作のコツ、代表的なコマンドの説明、コマンドの探し方について触れたいと思います。

■前提
OSのデフォルト画面上であることが前提です。お客様によっては業務のために画面をOS標準のものからユーザー作成の画面あるいは第三者製品の画面へと変更し利用している場合があります。その場合、下記のファンクションキーが説明通りに使えない場合がありますので、ご注意ください。また、キーやコマンドはセキュリティ上権限を制限されているユーザーでは利用できない場合がありますのでご了承ください。

OSデフォルトのサインオン画面
ヒント01 OSデフォルトのメニュー画面(サインオン直後。ユーザーの権限によってはメニューの項目がこの画面より少なくなります。)
ヒント02 ■実行キー、ページアップキー、ページダウンキー
現在ではデフォルトでEnterキーが実行キーに設定されているエミュレータソフトがほとんどですが、以前から利用されているユーザーはCtrlキーへ設定しなおして利用されています。この設定は、2017年3月の記事(記事下部参照)でお話したIBM5250の操作の名残です。
ページアップキーとページダウンキーで画面の上下を行います。5250画面にスクロールバーはありません。5250画面での上下のほとんどは、画面枠に収まるよう作成された別ページに遷移するという操作感覚です。 左右へのページ遷移は基本的にありません。横に長いファイルはF19やF20を使います。エミュレータソフトIBM i Access Client Solutionsでは、WRKACTJOBやソースメンバー等の特定の表示画面において、このページアップとページダウンをマウスホイールによる操作でスクロールバーがあるかのようになだらかに上下することができます。IBM i を使い始めたばかりの方には思わず笑ってしまう話だと思いますが、これは長年のIBM i ユーザーにちょっとした驚きを与えた出来事でした。

■代表的なファンクションキーの機能と豆知識・利用のコツ
IBM i の5250画面操作ではPCのキーボード上部にあるファンクションキーを多用します。
基本的には、画面下部に「F3=終了」や「F5=最新表示」など案内されていますので、それに従ってください。画面によって、ファンクションキーの役割は変化することがあります(F10など)。画面下に説明されていないときでも利用可能なキー(F1など)もあります。ここでは全てを記載せず、代表的なキーと使い方のコツを中心に解説します。

F13~F24の実行方法
5250画面の下部に、F13~F24という、PC上には存在しないファンクションキーの機能案内が頻繁に登場します。Shiftキー+F1~F12が、F13~F24に該当します。たとえばF18の機能を使いたい時は、Shift+F6です。F0およびF25以上は存在しません。

F1=ヘルプ
文字通りヘルプ表示です。F1の案内がない画面でも使えます。例えばUPDDTAの入力画面上でF1を押すと、キーの役割一覧が出てきます。OS標準機能の中では、F1は基本的にどこで使ってもヘルプの役割をもっており、押して問題ないのでどんどん使ってみましょう(※第三者製品やユーザー作成の画面上では別の役割を持っていることがありますので注意)。コマンドのプロンプト画面(F4)上では、カーソルの位置によって、コマンド自体の説明、パラメータの説明等を確認できます。
また、F1にはもう一つ機能があります。それは、「メッセージの詳細を表示する機能」です。エラーなどメッセージが出た時にメッセージ上でF1を押すと具体的な解決方法や対象オブジェクト名が書かれていることがあります。弊社のサポート窓口で頻繁に実行をお願いするファンクションキーの一つです。

F4=プロンプト
コマンドをコマンドライン上に入力した後、実行キーを押さずにF4を押すと、プロンプト画面と言って、パラメータを指定する画面になります。さらに、パラメータを書き込むライン上でF4を押すと、その欄で選択できるキーワードの一覧が確認できます。
F4キーといえば、意外にもご存知ないお客様が多いのが、何も文字を入力していない状態のコマンドライン上でF4を押すと、主なコマンドをメニューで一覧できる画面が出てくることです。コマンドの頭文字を思い出せない時、このメニューから探し出すこともできます。

F5=最新表示
更新ボタンです。ただし、WRKACTJOB、WRKSYSSTS、WRKDSKSTSでは「最初にコマンドを実行してからF5を実行するまでの間の平均値に更新」の意味を持ちます。そのため、一度あがったCPU使用率がなかなか下がらないように見えることもあります。これらのコマンドには、「F10=統計の再始動」があり、こちらが本来の意味での更新ボタンとなります。

F9=コマンドの複写、すべてのパラメータ
過去のコマンドをもう一度コマンドライン上に表示させます。2回押すと2つ前のコマンド、3回押すと3つ前のコマンドが表示されます。
「一度F4でプロンプト表示させた未実行のコマンド」も過去のコマンドとしてF9で呼び出されます。F4でパラメータ指定後、実行キーを押さずにF12で元の画面に戻り、F9を使ってコマンドライン上で内容を振り返ってから実行するという方法をとることができます(F14を使う方法もあります)。
また、F9には全パラメータの表示機能があります。これはコマンドのプロンプト画面で使う機能です。F4を押しただけでは、基本パラメータしか表示されません。
コマンドによっては、F10も追加パラメータ表示機能を持つ場合がありますが、この場合もF9を押さないと全パラメータが出ません。
IBM iのコマンドを打つのに慣れると、パラメータ指定したいときは、コマンドライン上に書き込んだ後、F4、F9、F11と一気に押してしまうようになります。

F11=キーワード、○○の表示(画面の切り替え)
F4で開くプロンプト画面上でF11は常にキーワード(パラメータ名)表示として利用されます。
また、F11はプロンプト画面以外ですと、主に画面の表示切り替えのような役割を持っています。各種画面下部で、「F11=○○(画面によって異なる)の表示」と記載されています。スプールファイル一覧の画面や、WRKACTJOB実行画面ですでに利用されている方も多いと思います。権限の表示画面・変更画面でも頻繁に利用するキーです。

F14=コマンド・ストリングス
F4で開くプロンプト画面上での役割のみ説明します。Shift+F2を押すとそれまでに書き込んだパラメータを一覧できます。F12で元のプロンプト画面に戻ります。指定パラメータ数が多数に渡る場合は、こちらの画面でみた方がF9より見やすいですが、もし間違えてShift+F4を押してしまうと「F16=コマンド完了」で実行キーと同じくそのまま開始してしまいますので注意が必要です。

F21=援助レベルの選択
ここでは「援助レベルの選択」機能のみ説明します。WRKUSRPRFや、WRKSYSSTS、DSPMSGなどで、「同じコマンドを実行しているのにユーザーによって見ている画面が違う」時、「援助レベル」が異なる場合があります。「1=基本」だと表示される情報が限定されます。

■Shift+Esc
Sysrq(システム要求)キーと同じ役割です。右クリックでも同じ機能が利用できる場合があります。Shift+Escを押すと画面の下部に目盛り付の線が出ます。その状態で実行キーを押すとシステム要求画面が出ます。主にコマンド実行中などで画面が操作できない時に利用します。「2.前の要求の終了」を選ぶと実行中のコマンドまたはPGMを強制終了します。画面が動かせない状態で、下部に「メッセージ待ち行列QSYSOPRのメッセージへの応答を待機中。」が出ている場合は、システム要求画面の「6.システム操作員メッセージの表示」で対応が可能です。「1. 2次ジョブのサインオンの表示」を選ぶとサインオン画面が出てきて、もう一つのジョブを実行できます。どちらかをサインオフするまでシステム要求画面の「1. 2次ジョブのサインオンの表示」で双方の画面を行き来できます。目盛り付きの線の左端に直接メニューの番号を入れて実行するとメニュー画面を経ずに実行することができます。

■Esc
アテンションキーとして扱われます。IBM 5250上でATTNと書かれていたキーのことです。アテンションキー(Escキー)を押すと操作援助機能メニューが出ます。「1. 印刷装置出力の処理」はWRKSPLFと同じ画面です。「2. ジョブの処理」で現時点でそのユーザーが投入しているバッチジョブを確認できます。F9でコマンド行を出すこともできます。

■代表的なコマンド

<ジョブ確認、スプール確認>
WRKACTJOB
活動ジョブ一覧。F19で自動更新。更新間隔はINTERVALパラメータで。

WRKJOB
そのまま実行で自分のジョブ確認。4でスプール、10でジョブログ。F4でジョブ名指定で様々なジョブを確認可能。WRKACTJOBでオプション5を入れた状態と同じ。

WRKUSRJOB
ユーザー指定で様々なジョブを確認可能。

WRKSPLF
そのまま実行でサインオンに使ったユーザーが所有している(≒そのユーザーが作成した)スプールが、OUTQ問わず全て出て来る。

WRKOUTQ
そのまま実行でシステム上のOUTQ一覧と対応した書き出しプログラム(書き出しプログラム名があると、プリンターなどへ印刷状態になっている。)が確認できる。

<バッチジョブ、バックアップ、電源のスケジュール>
WRKJOBSCDE
登録されたジョブスケジュール一覧。8で最後に実施された際の記録を確認可能。重要な変更を行うことができるコマンドのため取扱注意。

GO BACKUP
日次・週次などのバックアップスケジュールメニューおよびバックアップ設定。重要な変更を行うことができるコマンドのため取扱注意。

GO POWER
マシンの電源オフオンのスケジュールメニュー。重要な変更を行うコマンドのため取扱注意。

<マシンのヘルスチェック関連>
WRKSYSACT
システムのタスクを中心とした一覧。CPU使用率が高いがWRKACTJOBで該当のジョブが見つからないとき、ごくまれなケースですがタスクが暴走している場合があります。その場合は問い合わせ必要。タスクは閲覧のみで変更や削除はできません。

WRKSYSSTS
システムASP=ディスク容量 システムASP使用率=ディスク使用率

WRKDSKSTS
F11でディスクの簡易ヘルスチェック。「状況」がACTIVEと空欄以外は問い合わせし確認することをお奨めします。

DSPMSG QSYSOPR
直近のIPLから今までのシステムメッセージ一覧。

DSPLOG
IBM i上に保存されているシステムのメッセージを見られる。F4で日時やメッセージID等を絞りこめる。

WRKPRB
ハードウェアおよびシステムオブジェクトの障害記録一覧。F11で日時確認。

<ネットワーク関連>
NETSTAT
そのまま実行でネットワーク関連の閲覧メニュー。1がIP、2が経路(上から優先順に並んでいる)、3を選びF14を押すと開放されているローカルポートの番号確認可能。 

CFGTCP そのまま実行でネットワーク関連の登録・変更・削除のメニュー。1がIP、2が経路、10がホスト名とIPのテーブル、12がマシンのホスト名および利用中DNSのIP確認。重要な変更を行うことができるコマンドのため取扱注意。

<修正レベルなど>
DSPPTF
そのまま実行でOSのバージョン確認および累積PTFレベル確認

WRKPTFGRP
そのまま実行でグループPTF一覧。

<フルバックアップ>
GO SAVE
フルバックアップ時にこの画面の21を利用。

■コマンドの探し方
コマンドは動詞3文字+(形容詞3文字)+名詞1~4文字がもっとも多い構成です。
動詞が分かれば、WRK*やADD*で実行するとそれらからはじまるコマンド一覧が出てきます。W*やWRKAC*などでも確認できます。GOがはじめに来るメニューは、GO *ALLにするとメニューを一覧できますが、中には重大な変更を行うメニューもあるため十分に確認してから実行してください。
頭文字がわからない場合は、コマンドラインに何も書かない状態でF4を押し、動詞コマンドから動詞を探しだして*を利用して一覧する等もできます。

参考URL:
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/
ja/ssw_ibm_i_73/rzal2/rzal2printthis.htm

IBM i 7.3 KnowledgeCenter 「基本的なシステム操作に関するPDFファイル」 (ページ内の「バージョン7.3」の部分を変更することで別のバージョンのページへ切り替えられます。また、2017年4月現在、画面上の左横の青い「Table of contents」をクリックすることで、左横に該当バージョンの各種情報がツリー構造で出てきますのでご活用ください。)

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