2015.08.27
Guild Company, Inc.
Dan Burger著

モダニゼーションに関する専門家たちのアドバイス

アプリケーション開発に関する今日の意思決定が明日のITの成功に重大な影響をもたらすことを理解するためにIBMのミッドレンジについて過度に想像をたくましくする必要はありません。いくつかの点は決して変わりません。しかしながら情勢は変わりビジネスのやり方は変わります。秘訣は、価値の有る経験を温存して不必要な荷物は放り投げ、過去を現在と統合して将来に備えることです。

過去に成功を収めてきた多くの組織はIBMのミッドレンジ・コンピューティングシステムに感謝しなければなりません。そのサービスは称賛されるべきでした。ユーザーの意思決定は合理的で健全でした。しかしながら多くの企業にとって、過去の20年間とこれからの20年は当然同じではありません。いくつかの変換が必要になります。

IBM社員である幾人かのエキスパートに将来に向かって何に備えるべきかを尋ねました。

向こう5年間にアプリケーション開発はどのように変わるのでしょうか?

Roger Pence:
IBM iミッドレンジのアプリケーション開発はいっそうコラボレーティブになり、モノリシックでなくなり、集中性を帯びるでしょう。そのアプリケーションの構築に費やする時間が少なくなり、サービスとドメイン・モデルを構築する時間が多くなるでしょう。そのアプリケーションは遠ざかり、小さく、機敏なモバイル・アプリケーションがサービスとドメイン・モデルを奪います。

Duncan Kenzie:
IBM iでは、グリーンスクリーンからWebアプリケーションに移行し続けています。このプラットフォームはその点に関してはなおもあるべき場所ではありません。これらのモダナイズされたスクリーンはAJAXとJSONを使って多数のシステムからデータを統合するのに優れた性能を発揮するでしょう。モバイル開発はまだそれほど広がってはいませんが重要度を増すでしょう。多くの組織が若いプログラマーを惹きつけているPHPあるいは他のオープンソース言語を使うようになるでしょう。このことがいっそう迅速で自動化された開発ツール、いっそうサーバーサイドとクライアントサイドのフレームワークにつながるでしょう。IBM i以外の世界では、プログラマーはクライアントとサーバーサイド双方のコードを操作できるNode.jsといった単一言語の開発に動くでしょう。

Steve Gapp:
5年前、iPadが出たときビジネスに及ぼす強い影響を誰が予測したでしょうか。確実性を持って予測できる向こう5年は、現在最新の言語とフレームワークは色褪せて、予測し得なかったテクノロジー、事態を一変させるテクノロジーが我々に不意打ちをかけて現れるであろうということです。ITはこれらの変化に時宜にかなって十分に反応できるように常に敏捷さを磨く努力を続けなければなりません。

Chris Koppe:K
IBM iの世界で、多くの開発者はリッチな開発環境によって作業を迅速、スマートにこなすのに役立つツール、及びアプリケーション分析ツールを導入するでしょう。現在のWebとモバイルの導入によって開発者はこれらの新しいインターフェースとそれらの構築に使われるツールを学びマスターすることが必要になるでしょう。

5年先を見ている企業は、いま前面にある問題のみを解決するアプローチを取っている企業と比較してどのような利益あるいは不利益を経験することになるでしょうか?

Steve Gapp:
企業はゴールを設定し、目的を作って成長と安定を確保します。しかしながら、短期的な視点で焦点を絞り過ぎると、戦術的なイニシアチブがこれらの課題に取組まなくなります。そうではなく、長期的に考え、ビジネスの改善に向かって、制約要因の対局にあるものとしてITを使うことです。

Roger Pence:
居眠りをしていると失います。今日なおもWebとモバイルを一時的なものと考えているショップが有ります。先見の明のある企業はワークフローの改善及び新しいスキルと新しいアイディアによって競争力を強化することに関心の目を向けています。前を見ることを避ければ利益はゼロになります。RPGが最善であると考え続けるような意思決定者です。

Duncan Kenzie:
5年先を見ている企業は競争力を維持することができます。それらの企業は最新テクノロジー、モバイル機器、現在利用できるソースからの無限のデータを統合した結果の効率性と有用性を活用することができます。それらのデータにはコラボレーションのためのソーシャルメディアツール、Internet of Things(モノのインタネット)のセンサーが含まれます。前を見ない企業は競争力の地盤を失い、社員の定年退職で終わって若いプログラマーを惹きつけることはできません。いつの日か巨額なコストとリスクでIBM iのプラットフォームから離れなければならないでしょう。

IBMのエグゼクティブたちはsystems of engagement (SoE: 人と関わりあうシステム)とsystems of record (SoR:定型業務処理システム)との統合について語ることを好みます。この事象をどのように思いますか?

Roger Pence:
我々の全てがビジネスのコアとなるITのバックボーンを提供する巨大で動きの鈍いアプリケーションから離れません。ITのディレクターは常に一日の一部をシステムの順調な稼働の維持に費やしなければなりませんが、レガシーのシステムの性能を将来の要求に向かって橋を架ける追加的、補完的なアプリケーションのプランニングと構築に一日の多くを費やする必要があります。これらの新しいアプリケーションは機動的、集中的であり、劇的に新しく改善されたワークフローを課します。我々は小規模なアプリケーションのクラスターでスタートしますが、それらのアプリケーションが究極的に我々の世界を捉えます。問題の難しさは、どのショップもレガシーのシステムを剥ぎ取ってリプレイスする余裕が無く、また主力となっているアプリケーションは最終的には消え失せる現実を避けられないということです。

Duncan Kenzie:
統合のテクノロジーはJSON、Ajax、RESTfulサービスを使って既に利用できます。課題はIBM i のITマネージャーたちあるいはCIOがSoEのビジネスケースを作ること、あるいは少なくともWebアプリケーションを作って他のサーバーからデータを統合する第一歩を踏み出すことです。Infor社はSOHO UIとMing.leで良い仕事を成し遂げました。IBM i のショップにとって大きな課題はUIデザインです。アプリケーションから多くを得るのを支援するUX設計者が必要とされています。

現在の統合の課題は何ですか?それは5年後にどのように変わりますか?

Steve Gapp:
今日の統合の最大課題はSoRのオープン性の欠如です。SoEが成功を収めるためにはシームレスな統合が要求されます。向こう5年間、企業は中核となっている業務の機能がすべてのタイプのSoEで使えるようにするために、さまざまなタイプのAPIによってSoRを開発し続けるでしょう。企業は将来に向かって競争力を維持したいのであればレガシー・アプリケーションにもはや束縛されてはいられません。

Chris Koppe:
Web とモバイルテクノロジーのとの統合、IBM iのアプリケーションではなく他の目立たないアプリケーションとの統合が課題です。そして新しいインターフェースと他のアプリケーションとの統合が継続して緊急の課題となるでしょう。多くの新しいアプリケーションが高度化されたWebインターフェースで現れ、統合には強いWebとモバイル開発の有能なスキルが要求されるでしょう。

サーバー統合の戦略としてインフラを単純化するために単一のシステムにSoEとSoRを統合することへのプレッシャーが強まるでしょうか?

Duncan Kenzie:
既存のSoRシステムに異なるデータを統合する強いプレッシャーがIBM iのショップに掛かってくるでしょう。SoRに異なるデータを統合することによって人々が自身の業務を効率的及び効果的に行うために必要な情報の全体像が提供されるからです。コラボレーション機能をSoRアプリケーションに加えることへの弱いプレッシャーも有るかも知れません。SoRとSoEが分離した存在であるよりも、むしろSoRからSoEへのモダナイズあるいは変換が有り得るでしょう。

Steve Gapp:
有り得ます。特に企業がビッグデータと業務アプリを統合してビジネス・アナリティクスと、鍵となるパフォーマンスの指標をエグゼクティブとビジネスマネージャーのラインに提供する必要が生じたときです。結果として企業がビジネスのより良い意思決定をできることになります。

Pascal Polverini:
両方のシステムが同一になるということではなく、それらは同一のロープのふたつの先端であるということです。ひとつの先端はプロセスを持ち、もうひとつの先端は人を持ちます。SoRはプロセス側を引っ張り、SoEは人々の側を引っ張ります。プロセス側は分析と構造を開発し、他の側はUIとアクセス(モバイル、リアルタイム、地理位置情報等)を引っ張ります。ひとつの側ではそのシステムがコンテキストです。他の側ではそのコンテキストがシステムです。ビジネスデータ、個人データ、パブリックデータ間で一層の調和が定義される必要がありますが、そのロープが短くなってくることは否めません。技術的に、SoRはSoEを受け入れて知的プロセスを可能にしなければなりません。しかしながら、前面からはSoEとSoRが同一に見えるでしょう。

クラウドはSoRとSoEの統合という面で5年間に顕著な違いを演じるようになる可能性があるでしょうか?サービスとしてのインフラとサービスとしてのプラットフォームがいっそう多く見られるようになるでしょうか?

Steve Gapp:
過去5年間に、企業は徐々にクラウドを簡単に行えるようになってきており、いくつかの事業分野はすでに事業所を離れてクラウドに移転しています。向こう5年間に、企業は多くのワークロードとアプリケーションをファイアーウオールの後ろ側からクラウドに移転し続けることは疑い有りません。

Duncan Kenzie:
ほとんどのIBM iのショップは鍵となるビジネスデータをパブリック・クラウドで稼働させることを好まないでしょう。しかしながら、SoRシステムとクラウドベースのアプリケーションを統合してメリットを得ることはできます。そのような統合と仮想化及びファイアーウオールの内側でプライベートクラウドを稼働せる組織が向こう5年に多くみられるようになると思います。

Chris Koppe:
確実にその可能性があります。先ず開発サーバーでスタートするかもしれませんが、最終的にはコンピューティング・プラットフォームのためにクラウドに目が向けられるでしょう。これは長期間にわたって、思いのままに使えるという感触を得る必要があるため注意深く評価されることになります。クラウドは極めて安全ですが、ITの古いリーダーたちはクラウドの導入に気が進まないでしょう。また多くの人々がクラウドにうなずかないのには理由があります。従来からのオンサイトのコンピューティングに比べて決してコストが安くないからです。

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