2016.10.06
Dan Burger 著

Access Client Solutionsの新たな機能強化

テクノロジー・リフレッシュのたびに、IBM i Access Client Solutions(ACS)に追加された新たな機能が公式に発表されます。しかし、実際のところ、ACSのアップグレードは、TRとTRとの間にも行われています。そして、それらについての発表は、次のTRまで行われません。7月31日、ACSの機能強化の最新バッチが、IBM i Accessウェブページからのダウンロードによって利用可能になりました。ACSは、前身であるAccess for Windowsの後継製品として数年前にリリースされました。

従来のAccess製品と同様、IBM i Access Client Solutionsは、主に5250エミュレーションに使用されますが、そのほかに、データ転送、プリンタ出力、コンソール サポート、およびIBM iの管理およびアクセスのための多くの共用タスクでも広く用いられるようになっています。その機能は常に拡張されています。現在はサポートされていないAccess for Windowsで利用できた機能の代わりとなるものあれば、新たな機能を追加するものもあります。最新リリース(Version 1.1.6)で最も注目すべきは、データベース管理の機能強化です。

アプリケーション開発およびシステム管理担当のIBM iビジネス・アーキテクトのTim Rowe氏が、開発業務の手を止めて、ACSの新機能についての『IT Jungle』の取材に応えてくれました。まず彼が取り上げたのは、データベース エンジニアを念頭に置いて設計された機能でした。あなたのショップには、データベース エンジニアという肩書を持つ人はいないかもしれませんが、それは多くのシステム管理者が担わされている数多くの業務のうちの1つなのです。

SQLベースのデータベースの開発に対するIBMの関心は、IBM i系譜の祖先と同じくらい古いものです。そのコンセプトは新しいものではありませんが、技術は確実に進化しています。そのため、最近になって、多くのIBM iショップが古いデータベースをアップグレードすることに関心を抱くようになっているようです。

Run SQL Scriptsのサポートは、開発時の優先事項のうちの1つでした。そのため、ACSが歩調を合わせる上で、Rowe氏はVisual Explainの追加について触れました。Visual Explainは、SQLステートメントのパフォーマンスを調査および改善するのに用いられるツールです。ユーザーは、SQLステートメントをハイライトし、Visual Explainをクリックして、クエリー最適化情報だけでなく、SQLについての視覚的説明を表示することができます。Visual Explainは、何年もの間、Access for Windowsに備わる一機能でした。そのことが、機能的に優れず、パフォーマンスが悪いにもかかわらず、多くの人々がAccess for Windowsを使い続けた理由でした。この久しく待望されてきた機能が加わることにより、ACSは弾みがつきます。このほかに、JDBC Configuration ManagerおよびJob Log Viewerにも機能強化があります。

データベース管理者/エンジニアにとってもうひとつの便利なアイテムは、適切に記述されていないSQLを、一般的に読みやすいコードに変換するSQLフォーマッターです。これを使えば、ユーザー設定に基づいて適切にインデントされ、大文字と小文字の区別が正しく行われたコードに変換できます。これは、データベース コードを記述または調査する際にお勧めのツールと言えます。

また、SQLプラン・キャッシュ内でステートメントを表示および比較する機能も、注目に値する機能です。プラン キャッシュをモニタリングすることは、エンタープライズレベルのショップでは日課であり、小規模のショップでは随時に行うチェック リスト項目です。Navigator for iにはこのような機能がありますが、ユーザーはその性能や使い勝手が不満だったようです。

データベースの領域の外では、IFSオブジェクト ムーバ―が大いに評価されるとRowe氏は述べます。IFSオブジェクト ムーバ―は、ユーザーがディレクトリ間およびシステム間で(IBM iパーティションを含む)、ファイルをドラッグ アンド ドロップできるようにするインターフェースをIFSに提供します。これもまた新しい機能でありませんが、ユーザーが慣れている方法に比べて、より速く、より簡単に操作できます。この機能と、従来の方法とを比べてみるとよいでしょう。Mac、Linux、またはWindowsクライアントとの間でIBM i IFSファイルをアップロードおよびダウンロードして、実際に試してみてください。

最後の重要な機能強化は、セキュアな証明書で5250接続を確立する際にクライアント認証を可能にするスマート カードを接続するACS機能です。Rowe氏は、この機能は金融業界のIBM iショップからの要望の結果として生まれたものだと述べています。もっとも、2要素認証セキュリティ メカニズムは、多様な業界におけるIBM iのショップにとって有用であると彼は考えています。現時点では、これはWindowsでのみサポートされています。MacおよびLinuxユーザーは、それらがサポートされるまで、不満の声を上げ続けたほうがよいかもしれません。

ACS Version 1.1.6のすべての機能強化は、1つのパッケージでダウンロードできるようになっています。不必要な機能は、ダウンロードした後で、エンド ユーザーまたは管理者の判断でオフにすることができます。手順を説明するウィザードに従って、デプロイすることができます。

すべての機能が、IBM i 7.1、7.2、および7.3によってサポートされています。

ACSは、他のIBM i Access Family製品と同じIBM iホスト サーバーを使用します。5250エミュレーションおよびデータ転送機能を使うには、同じIBM i Access Familyライセンス(5770-XW1)が必要です。

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