2017.11.22
Dan Burger 著

多くのデータベース ツールで輝きを増した最新のIBM i Access Client

IBM i Access for Windowsのことを覚えているでしょうか。多くのIBM i支持者たちは覚えています。4年以上も前にIBM i Access Client Solutions(ACS)によって置き換えられたにもかかわらず、その使用を止めなかったくらいですから。Access for Windowsに対する機能強化は行われなくなりました。ACSが登場し、ACSに対する機能強化が継続的に行われるようになったからです。一番直近のアップグレードは、7月中旬にひっそりとリリースされました。そういうやり方がIBMの好みのようです。

SQL開発者およびデータベース エンジニア(そうした肩書きを持っている人から、そうした責務を実際に担っている人まで)は、ACSツールセットが拡張されることによって最大の恩恵を受けているプロフェッショナルです。そうした機能の拡張について注目が集まるのは、たいてい、テクニカル カンファレンスの研修セッションの時か、春と秋のテクノロジー・リフレッシュのアナウンスの予告の時でしょう。

『 IT Jungle 』では今年3月、ACS開発チームが進行中の機能強化プログラムの一部としてさらなるデータベース スキーマ機能の追加を予定していることを報じました。スキーマはライブラリーに似たものです。スキーマ機能の基礎部分は、この1年間、ACSに備えられていました。最新のスキーマ機能には、ジャーナル ビュー エントリー、表およびインデックスのためのフィルタリング、およびすべてのオブジェクトのアクセス許可などがあります。7月中旬、その約束が ACS Version 1.1.7.1のリリースによって現実のものとなりました。System i Navigatorをよく知る人にとっては、スキーマ機能はかねてからその製品にあった機能でした。

1.1.7.1のリリースに伴い、既存の機能に対して付加的に機能強化がなされたものも多数あります。それらのうち、注目すべき機能のいくつかを紹介します。

ACSで最も頻繁に使用されているデータベース ツールと言えば、おそらくSQLインターフェース関連のツール類だろうと思われます。その代表格と言えるのがRun SQL Scriptsです。2015年末に初めて導入されて以降、ほぼすべてのバージョンのリリース時に機能強化が行われています。Run SQL ScriptsはACSの前身製品に備えられていた機能であり、見覚えのあるレイアウトのままではあるものの、ACS版の機能はAccess for Windows版を大きく凌駕するものとなっています。いくつか利点を挙げれば、起動の高速化、コーディングの色分け、およびグラフィカルなデバッガーなどがあります。

最新バージョンでは、Run SQL Scripts内に用例を挿入する機能(Insert from Examples)が加わりました。これは、すべて新規にコードの記述を行うのは避けたいという開発者にとっては便利な機能です。また、SQLを用いた、ディスク使用状況の問い合わせや、スプール記憶域の最大の使用者の確認といった作業に利用できるサービスもあります。

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※Insert from Examples(用例から挿入)機能は、コードを再利用することによって開発時間を節減します。

もうひとつの新しい機能に、SQL Formatterがあります。これはSQLステートメントが長い1行で記述されている場合に重宝するものです。このフォーマッターは、行インデントの使用や、最大行長の設定によってステートメントを読みやすく理解しやすいものに変換してくれます。

また、JDBC Configuration Managerにも注目すべきです。JDBC Configuration Managerは、様々なシステム上での、様々なタスクのための、様々な接続設定を作成する機能を提供します。Access for Windowsツールには、JDBC構成が1つ用意されていました。構成を変更することはできましたが、前回ツール使用時の設定を忘れてしまうこともよくあったことです。おそらく、コミットメント制御を使用していて、システム命名ではなくSQL命名を使用していたのかもしれません。JDBC Configuration Managerを使用すると、組織立てて適切に命名が行われることによって整理がなされるようになり、ある問題のために特定の構成が必要になったときでも、それらをすぐに見つけられるようになります。もうひとつの、1度作ったら何度も使える式の機能と言うことができるでしょう。

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※JDBC Configuration Managerは、JDBC接続を選択するための便利なツールです。

また、ACS Version 1.1.7.1には、主にエミュレーションに関心のあるユーザー向けの新機能もいくつか含まれています。IBMのHost-on-Demandをベースにした5250ディスプレイおよびプリンター エミュレーション、同一クライアントにおける同時5250エミュレーション セッションでの多言語サポート、およびLANおよびHMCコンソールでの5250のエミュレーションなどです。

しかし、テクノロジー・リフレッシュのレビューから分かるように、IBM i開発は明らかにデータベースとSQLに重点が置かれています。そうした流れと歩調が揃わないIBM iのショップは、データベース ツーリングが強化されないため、システム管理ツールも同じように停滞することになります。過去25年間、行ってきたやり方を続けることもできますが、それでは先の見通しは立ちません。一部のショップはもうしばらくの間、そのようにして凌いでゆくこともできるのでしょうが、その間だけ、避けられないことを先延ばしにできるに過ぎません。

ACSはJavaで書かれているため、Windowsに加えてLinuxおよびMacOS上で稼働します。それは、ますます増え続けている多くのショップにとってメリットとなります。もうひとつ有益なのは、IBM iサーバー上の共有ネットワーク ドライブ経由でのアクセシビリティです。これにより、デスクトップおよびラップトップ上へのバイナリーのダウンロードおよびインストールをなくすことができます。メンテナンスが簡素化されるということは、他のことにより多くの時間を割けるようになることを意味します。25歳を迎えたデータベースをモダナイズするということが頭に思い浮かびます。それは有益なことではないでしょうか。

次回のACSのアップデートは、次回のテクノロジー・リフレッシュと同じ2017年10月に予定されています。TRのアナウンスが出されたら、より多くのデータベースおよびSQL機能強化が期待できるかもしれません。

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