2018.06.14
Alex Woodie著

第1四半期の最もホットな5件のIBM iのRFE

IBMでは、IBM iの新たな機能についてユーザーからの提案を求めていることはすでにご存知かと思います。1年以上前に開設された機能拡張の要望(Request for Enhancement:RFE)プロセスを通じて、有効なIBM IDを持つ人なら誰でも、本当にどのようなアイデアでも提案できるようになっています。2018年の第1四半期決算が発表されたところでもあり良い機会ですので、第1四半期に投稿されたRFEをチェックして、このコミュニティの中心であるミッドレンジ サーバー プラットフォームを強化するためにIBM iユーザーが思い描いてきた様々な新機能について見てみようと思います。

ここでは新しい(ホットな)RFEのトップ5を見て行こうと思います。これらは、 developerWorks RFE Webサイトで最近投票された票数による上位5件です。これらよりも投票数が多いRFEもありますが、それらは以前に投稿されたものです。IBMは最近の投票数の多いものを「最もホットなRFE」として分類しています。

  1. New built-in function %SPLIT
    (新たな組み込み関数 %SPLIT)

イタリアの提案者が、%SPLITという新たな組み込み関数(BIF)の作成を提案しました。「新たな組み込み関数%SPLITは、ソース ストリングからエレメントの配列を取り出すのに使用することができます」と提案者は記しています。このRFEへの投票数は63票で、現時点で検討中とされている最もホットなRFEとなっています。

昨年7月、Danilo Cussini氏は重要度ランクを「Low(低)」としてIBMにこのRFEを提案し、現在、IBMで評価中です。また、COMMON Americas Advisory Council(CAAC)でもこのRFEの評価を行っており、CAACのプログラム マネージャー、Nancy Uthke-Schmucki氏によれば、IBMはこのRFEを「あると便利な、優先度の低い機能」と見なすべき、と提言しています。

「この処理は、%SCAN BIFまたは固定フォームのSCAN命令コードを使用することで、どの開発者でも行うことができます」と、Uthke-Schmucki氏はdeveloperWorksサイトに記しています。「とは言うものの、このようなBIFがあったら、ずっと楽でしょう。」

  1. Allow use of RPG constants in embedded SQL
    (組み込みSQLでRPG定数を使用できるようにする)

IBM i開発者であり、Midrange.com掲示版を運営しているDavid Gibbs氏が、Db2 for iデータベースの機能強化のためにこのRFEを提案しました。RFEの内容は次の通りです。

「RPGで定数を定義したときに、組み込みSQLステートメントでその定数を使用できるようにします。SQLステートメントで定数の値をハードコーディングする必要がなくなります。コロンのプレフィックスが付いたプログラム変数であるかのように、定数を参照できるようにします。」

この機能強化はプログラミングの一般的なユース ケースで有用だろうとGibbs氏は記しています。「組み込みSQLを使用しているプログラムを更新する必要がないように」定数が定義されるとしたら楽になるだろうと彼は記しています。

このRFEは、3月中旬に、重要度ランク「Medium(中)」として提案されました。このRFEへの投票数はすでに50票に達しており、現時点で投票数第2位のホットなRFEとなっています。このRFEに対するIBMからのRFEプロセスを通じての応答はまだないようです。また、CAACの応答もまだありません。

  1. SQL prompting in ACS
    (ACSのSQLプロンプト機能)

このRFEは、昨年末にデンマークのプログラマーによって提案されました。Access Client Solutions(ACS)の新たなSQL機能は気に入ったものの、ACSによって置き換えられたツールにあったいくつかのSQL機能の提供を要望するというものです。

「従来のSTRSQLに比べると、ACSの新たなSQLツールははるかに有用だと思います」とIBM iプログラマーのNiels Liisberg氏は記しています。「しかし、STRSQLにあった、ドロップダウンからスキーマ、テーブル、および列を選択してSQLステートメントを構築できるプロンプト機能が、新たなACSではなくなってしまったのが実に残念です。」

このRFEを重要度ランク「High(高)」として提案したLiisberg氏は、さらにこの機能をファンクション キーを使用して実装する方法についても提案しています。このRFEへの賛成票は48票で、現時点で投票数第3位のホットなRFEであり、IBMによる「Under Consideration(検討中)」となっています。

ただし、このRFEはCOMMON Europe Advisory Council(CEAC)の支持を得ています(CEACはヨーロッパのIBM iユーザーからのIBMへの要件の絞り込みと提出を支援するユーザー グループです)。「CEACはこの要件の調査を行っており、IBMは、対応することが重要な優先度の高い要件と見なすべき、と提言します」と、CEACのプログラム マネージャーであり、IBMのシニア テクニカル スタッフ メンバーでもある、Dawn May氏は記しています。「これは、他のSQLエディターには備わっていることが多い機能です。」

  1. Add “in use” for stream files in iACS
    (iACSでストリーム ファイルの「使用中」を追加する)

このRFEは、メンテナンスを実行しているユーザーが、iACSを通じて、IFSベースのストリーム ファイルを誰がロックしているかを簡単に見つけられるようにするために、1月に提案されました(「iACS」というのは、IBMが今後の戦略的なIBM iクライアント インターフェースと見なしているJavaベース製品、IBM i Access Client Solutionsの別称です)。

提案者である、インディアナ州のIBM iプロフェッショナル、RobBerendt氏によると、IBMの以前の製品にあった機能がACS製品ではなくされていて不便だとのことです。「IBM Navigator for iでは、Integrated File Systemsで誰がストリーム ファイルをロックしているか確認できます」とBerendt氏は記しています。「そのような機能をIBM i Access Client Solutionsに追加してもらいたいです。」

このRFEは、1月に重要度ランク「Medium(中)」として提案され、現時点で投票数は35票となっています。IBMによって「Under Consideration(検討中)」とされています。CAACのプログラム マネージャーのDawn May氏は、同グループではこの要件の調査を行っており、IBMはこのRFEを「あると便利な、優先度の低い機能」と見なすべき、と提言しています。

  1. Run SQL Scripts–Autocomplete
    (Run SQL Scripts – オートコンプリート)

このRFEは、他のプラットフォームにはあるSQLオートコンプリート機能と同様の機能をIBM iプログラマーが利用できるようにすることを目的として1月に提案されました。このRFEのターゲットとなるのは、IBM i 7.2および7.3向けのテクノロジー・リフレッシュによって、 昨年、ACSに追加されたRun SQL Scripts(SQLスクリプトの実行)機能です。

「RDIまたは他のIDEのように、コードを書いているときにフィールドをオートコンプリートまたは参照できるようにします」と、提案者であるノルウェーのPetter Johansson氏は記しています。「これがRun Sqlでも利用できれば素晴らしいでしょうし、また、複数のスキーマの場合に、ライブラリー リストも扱えるとさらに便利になるでしょう(その接続ですでに定義されている場合)。」

Johansson氏はこのRFEを重要度ランク「Medium(中)」として提案し、投票数は27票となっています。IBMでは、このRFEを「Under Consideration(検討中)」としています。ただし、このRFEはCAACの支持を得ており、CAACでは、IBMはこのRFEを優先度の高い要件と見なすべき、と提言しています。「ACSは、Squirrelなど、他の最新のSQLツールと同様の機能を提供できるようにすべきです」とMay氏は記しています。

全体として、現時点でdeveloperWorks Webサイトには、一般のIBM iユーザーが投票を行える公開のRFEが24件リストされています。それらの大半は、IBMによる「Under Consideration(検討中)」となっていますが、一部には提案されたのが最近過ぎて、まだIBMがそのRFEを見る機会がなく、ステータスが「Submitted(投稿済)」としてリストされているものもあります。また、「Spooled file copy PDF or TXT Selection option」というRFEのように、IBMがその機能を製品リリースで提供済みのものもあります。

また、ユーザーが非公開としてRFEを投稿できる機能も用意されています。その場合、非公開のRFEはそのWebサイトに何の形跡もリストされません。公開/非公開のどちらでも、RFEをIBMへ提案したい場合は、こちらのWebサイト(www.ibm.com/developerworks/rfe/)で行うことができます。

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